<民主>と<愛国>

2003年10月10日
今日発売の雑誌"AERA"の表紙は慶応で助教授をやっている小熊英二の写真だった。小熊を表紙にもってくるなんて、AERAは良いセンスしてる。
小熊英二といえば、まず思い浮かべるのがその膨大な量の著作。書いた本の数が多いのではなくて、一つ一つの本のページ数がもの凄い。
『<民主>と<愛国>』は1000ページ近くもある大作だけど、この本を読んで、政治は右とか左という言葉だけでは語り尽くせない、と改めて感じた。社会党が改憲を唱えてた時代が昔の日本にあったなんて、信じられない。日教組が愛国を訴えてたっていうのはもっと信じられなかった。政治や歴史の専門書って、読んでいてもつまんないことが多いけど、この人の本はかなり面白い。特に素晴らしいのが『<民主>と<愛国>』。専門書を読みながら感動して涙が出たのはこの本が最初で最後だ。小熊ワールドに描かれていた戦後の日本は、「戦後民主主義」なんていう一言ではとても括れないほど複雑で興味深いものだった。
とうとう衆議院が解散になった。政界の名物、野中弘務が引退してしまうのはちょっと残念だ。山崎拓は他の議員たちが万歳三唱をしていた中、一人だけしなかったそうだ。「議席を失ったのに、万歳なんて…」とニュースステーションのインタビューで言っていた。山拓の政治的な信条はどうあれ、そういう天の邪鬼なところはなかなかイイ。
「漱石」って、「一度言い出したことは引っ込めない頑固者」っていう意味らしい。恥ずかしい話だけど、今まで知らなかった。


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